進んでいる案件で事前に届出事務所の見解を押さえておいた方がよいなということはよくあります。大半は自分自身で検査事務所を訪問して確認をするのですが、別の人が確認に行ったことがありました。確認結果を聞くと「陸事の検査官に〇〇と言われたのでここを直さないといけない」とのこと。
「意外な回答だな」と思いつつ該当しそうな規程を確認してみたところそうは読めませんでした。結局改めて確認を取ったらそういうことではなかったということで。
どうやら検査官が間違ったのではなく聞き方が悪かったということのようでした。
質問するこちら側は案件についての知識も豊富ですが、答える検査官側は予備知識がないままいきなり聞かれるわけです。
勿論図面などの資料は持参しますし同じ共通言語である日本語で補足説明をしますが、質問の意図を正確に伝えるのはなかなか難しいと個人的には思っています。厄介なのが「日本語」で、「同じ日本語をしゃべるのだから意図は伝わるはずだ」と思いがちなのですが現実はというと…
わざわざ出かけて行って質問したのに意図が伝わっていなくて最後の最後で「そういうことではない」と言われることもありえます。そのためここ1年くらいは質問状を作って質問するようにしています。質問のし忘れを防ぐという意味もあるのですが
・頭の中で整理してから文章にするため口頭で説明するより質問の意図が伝わる
・質問状中で審査事務規程の引用もできる
といった利点があると思っています。
回答は「その通りです」となることもあれば「引用されたこの規程ではなく別の規程が適用となるのでこういう見解となります」ということもあります。
曖昧だったりざっくりとした質問にも検査官は親身になって答えてくれますが、どこまでいっても審査事務規程の内容が絶対なので、規程の理解を深めるために質問と一緒に想定される回答も用意した上で「事務所に答え合わせをしに行く」という方が有意義なように思います。